認定NPO法人キーパーソン21

活動ダイアリー わくわくエンジン®ブログ

わくわく学生創出会議2019

2019.04.01

イベント大学生・大学

2019年3月21日(木・祝)、春分の日。
会場は二子玉川を望む東京都市大学夢キャンパス。
とっても暖かい、(いや暑いくらいの)快晴。
並んでいるカラフルな椅子が学生の講演を心待ちにしているよう。
わくわく学生創出会議をとりまく環境はバッチリ!

会場 カラフルな椅子

わくわく学生創出会議とは

もともと『学生卒業おめでとうの会』
学生会員が大学を卒業し、社会へ羽ばたっていくその時をお祝いし、応援しようと
キーパーソン21の会員内で毎年3月の終わりに開いてきました。
そんな中、学生の成長ぶりや、卒業学生のメッセージがとても素晴らしい!
多くの人に知っていただきたい!
ということで3年前より一般の方へ向けて開催することになりました。
 
今回は
わくわく学生創出会議2019
~ 未来をつくる『わくわく学生』に私たちが出来ること ~
と題して
基調講演(二人の大学生、ケンちゃんとゆうちゃん)&
パネルディスカッション(学生を取り巻くの立場の違う4名の大人)
を行いました。

▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲イベント前、代表 朝山から、参加者へのメッセージ▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲
ケンちゃんとゆうちゃんが「自分らしく生きること」と
「大人たちや社会が大学生に常識として求めてくるものや当たり前として押し付けてくるもの」とのギャップに違和感をもち悩んだ結果、見つけた納得解とは何だったのか。

自分の中の「わくわく」に気づき、そのエネルギーをどのように社会と繋ぎ合わせながら、夢と志までに昇華させたのか。

自分の進むべき未来への一歩を踏み出す大学生の勇気から、学ぶのは大人の側だ。
枠に囚われたり、未来を不安に思うのはもう止めにしよう。
3月21日、二人の学生の話を聴いたあなたは、自身の人生をわくわくさせるスタートの日になるかもしれません。

まさにその通り!でした。
3/21、ケンちゃん&ゆうちゃんの講演を聞いたオトナから勇気を受けた
という反響の声を多くいただいています。
心の変化を感じた方、大きな一歩を踏み出された方もいるのではと思います。
私もその一人。
自分の中のものを外へ出す勇気をもらい、アクション!
勇気を持って自分を伝えようとすることの大切さを学ばせていただきました。
 
一生懸命なケンちゃん&ゆうちゃんを包み込む、
オトナの暖かい眼差し
また、ため息が出るほどのおおおーという感嘆
そんな会場の雰囲気を少しでもお伝えできれば!という気持ちで
いつまでも思い出せるようにレポートします。
金澤です。どうぞよろしくお願いします!
 

本番前

主役のケンちゃん&ゆうちゃんはどんな感じだろうかと・・・観察に!
 
ケンちゃんはプレゼンするのも最後だなーとかブツブツ言いながらパソコンに向かって何か喋っている・・・
ゆうちゃんはどこに消えたか、いない。
ケンちゃんにインタビューしてみることに。
 
「もう直ぐですが、どんな心境?」
「埋まってきた席をみると緊張してきた…」
「誰に届けたい?」
「子育てしている親や教育に関わっている大人に伝えたい」
「終わったら何をしたい?」
「とにかく食べまくります!笑」
そんなところに、ゆうちゃん戻ってきたので
 
ゆうちゃんにもインタビュー。
「Tシャツがとてもきになる!I am not terrorist. ???」
「ヴィヴィアン(Vivienne Westwood)ロンドン本店で購入した入手困難な代物です!」
「オォォォとっても気合が入っているってことだね、ちなみに今までどこに消えてたの?」
「化粧直しに。」
「なるほど、化粧直しは気合い入るから良いよね」
ととても落ち着いているゆうちゃん。
 
ワイワイ言っていると、始まりますとのアナウンス。
さぁ始まるぞと主役も周りのオトナもわくわく。

kenandyu

私が笑顔を取り戻した理由

『こーんにちはー!』
 
とゆうちゃんの大きな声で始まりました。
とても落ち着いていたゆうちゃんのアイスブレイク。クールな雰囲気からのギャップにまず釘付け。

ゆうちゃん

 
トランスジェンダーの日(4/4)に生まれたトランスジェンダーのゆうちゃん。
※トランスジェンダーとは自分の身体の性別と心の性別が一致しない人(LGBTのT)
 
『みなさん!最近心から笑っていますか〜?』とまずオトナたちに問いかけたゆうちゃん。
昔の笑っていない写真、今の自分をオトナたちに見せて
『完成形がこれです!』と自分を指差して笑顔ではっきりと本当の自分を言い切る。
 
自分自身のことを客観的に、熱く伝えたいという気持ちにぐいぐい引き込まれる。
ゆうちゃんが真剣に向き合った「2人の自分」について話してくれた。

【日本では】
・メイクお試し会場→真顔で「あなたがですか?!」
・卒業式で代表として送辞読みたい→「男子で長髪だから、いいイメージではない、来賓から苦情くると困る」

・女性として生きていきたい→「一切支援しない」。

本当の私で生きていくために、いろんなアクションを起こしつつも
周りの大人の反応に外の自分を演じる日々。
 
『本当は女性として生きていきたい』
 
本当の私と外の自分が存在している大学3年次修了後、転機が!
本当の私が望んでいた「生き方・あり方」を振り返り、それらが間違っていないかを確認したいと
休学してワーキングホリデーでカナダのトロントへ。

【トロントでは】
・メイクイベントでは、ゆうちゃんがやりたい化粧を当たり前のようにやってくれる
・学校では上位成績をそのまま評価してくれる、自分の頑張りについて本質を認めてくれる
・トロントの地元では飲食店でアルバイト、ここで出会う人からは自分に対して変な詮索もされず

本当の私と外の自分、どっちで生きていこうかなという迷いも一切出ず
日本では本当の私と外の世界での私を分離していたけど
トロントにいったら晴れて一つに。

ゆうちゃんとホストファミリー

ホストファミリー、学校の校長先生、アルバイト先の仲間との写真を見せてくれたけど
どれも心からの笑顔。
そして何よりもとっても素敵な方々に囲まれていた、
それはゆうちゃんが本当の私に真剣に向き合ってきたからだというのはいうまでもないこと…
 
1年の休学&ワーキングホリデーも終わりを迎える
そこで突き当る問題が日本に帰りたくない・・・トロントにずっと居たいなーという気持ち。
海外の方が生きやすい、もう日本には帰らないでおこうと思う人も多くいると思うけど
ゆうちゃんは海外で体験したことを日本で伝えていきたいと思うようになった。
 
『「2人の自分」で生きる必要のない社会を日本で作りたい』
 
本当の自分を偽って、押し殺して生きていませんか?
例えば、
就活生、常にポジティブであるべきという周りの期待を受けて無理やり自分を偽っていませんか?
夫婦では良き夫、良き妻であるべきという世間体から本音と建前で生きていませんか?
と、ゆうちゃんから問いかけられたとき
 
それは、多くの大人がどこかで引っかかっていること。
ありのままの自分でいきていけたらどんなに素敵なことだろう。
本当に身近な問題だと実感した。
 

【トロント】
多文化共生社会では普段の生活で、多くの言語、人種、宗教等と出会い
それぞれの常識は共通ではないという認識があり、互いの違いを理解し共有し合う

【日本】
周りの多くの人は同じ言語を話し、同じ肌の色をしていて
同じ文化背景のもと育ってきた方が多い。常識という概念を持ちやすい

 
トロントと日本の環境の違いをあげてくれた。
めっちゃ納得!日本人がダメという話ではない、そういう環境だっただけ。
だからこそ
『あなたと私は違うという気持ちをそれぞれがまず持つことが大事!』
でも、そう簡単にできれば苦労はしないよね
と理解しているゆうちゃん。
 
簡単じゃないと分かっているゆうちゃんだからこそ会場の参加者の心へ刺さったのだろう。
 
ゆうちゃんはこれから、
 
本当の私であるために
・誰一人として同じ人間は存在しない!
・私はこれで生きていくという信念
(孤独になりたくないから自分を押し殺していたら逆に孤独になる)
 
をより多くの人へ伝えていく。
そうすることで、トランスジェンダーに限らず
すべての人々にとって生きやすい社会になるのではと問いかけていく。
 
4月から大学4年次として復学し、日本の生きづらさについての論文を書き上げたり、
5月からの教育実習でも、伝えていきたい
そしてみなさんが笑顔で生きていける社会がくるといいなと
とっても笑顔のゆうちゃんで締めくくってくれました。
 
自分のことだけを考えるのではなく、(それだけでも十分、素晴らしいことですが)
同じ気持ちの方へ向けて発信し、社会へ向けても伝えていく。
そうやって初めは周囲から好奇の目でみられるかもしれないけど
自分をさらけ出してくれる人の強いメッセージを
大切に受けて立ち止まり、
自分ごとにして考えていきたいなぁと心から思いました。
ゆうちゃん、ありがとうございました!

会場の風景

 

自分の心を信じて行動すること

『僕は大きい声を出しませーん』とゆうちゃんとは打って変わって緩いお言葉。
と思ってたら、
落語のような、勢いのあるケンちゃん劇場が始まりました!w
こちらもまたギャップですねw

ケンちゃんテーマ

 
人生のテーマを
自分の知識とアイデアで誰かのわくわくを引き出し、その気持ちを支えること
として、それを自分の経験からどうやって導き出したか?
ケンちゃんの実体験を話してくれました!
まずは人生のテーマを導き出す過程で得た大事なこと
それは自分の心を信じて行動すること。

ケンちゃんが考える自分の心を信じて行動するとは
・自分の幸せを考える
・自分自身に問いかける、人生の答えは自分にしかわからない
・自分の思いを行動に結びつける

ここまで聞くと
あれ?ケンちゃんって学生だったっけ?といういつもの錯覚に。笑
ニコニコしていて、いろんな人に対して柔らかく接しているけど
奥にある大きい軸が見え隠れするケンちゃん。
いつも私より年上の経験豊富なオトナの人と思ってしまう、そんな錯覚にまたもや陥りました。
 

ケンちゃん劇場

ケンちゃんの経験してきた事実とそれに伴う心の変化を整理すると
 
高校野球部の恩師への恩返しから、学校の先生になろうと大学に進学
 ↓
アルバイトで塾の講師、充実した日々を過ごしながら自分の人生って教師しかありえないよね
 ↓
親友が塾講師をやめることを必死で引き止めるも、
逆に、人の気持ちをわかってくれない人に先生になってほしくない、と言われる
 ↓
だんだん人生の目標がなくなっていき、布団をかぶって引きこもり
 ↓
こんな状態をなんとかしたい
 ↓
ラーメン屋のおばちゃんに
辛いことがあったならまずは自分の幸せを優先しなさいと
 ↓
ハッとする、自分の幸せって何?考えたことがなかった!
 ↓
登山へいく、ありのままの行動ってこんなにわくわくすることなんだ!
 ↓
生徒が自分から動く関わり方したいなー
 ↓
もう一度教師になろう!でもモヤモヤ、それって何?
 ↓
キーパーソン21のプログラムを受ける
 ↓
生徒が自ら動き出すそんな関わり方をしたいと再確認
 ↓
その関わり方をひたすらオトナに質問したり、
色んなアクションを起こし、探しまくる
 ↓
沖縄訪問
 ↓
生徒の意志個性を尊重、一人一人が輝いている
いやーそうだよ、俺が作りたい教育の場ってこれだよ
 ↓
他にも訪問した教育団体にはそれぞれ理念があって
自分のやりたい教育の関わり方ってもうすでにある
自分はどうすればいいんだ
 ↓
いや行動したらいいんだ
川崎高校でわくわくナビゲータとしてキーパーソン21のプログラムをする
 ↓
生徒の顔がどんどん明るくなる
自分が関わった人をわくわくさせることにわくわくする
 

ケンちゃん劇場2

 
オトナと子どもの間の一人の大学生が
まさに自分の心を信じて行動している!
 
はじめ、自分の心を信じて行動すると聞いた時、頭の上の上の方でぼやけていた言葉が
ケンちゃんの実体験を知ると、心にストンと落ちてきた。
 
おさらいすると

ケンちゃんが考える自分の心を信じて行動するとは
・自分の幸せを考える
・自分自身に問いかける、人生の答えは自分にしかわからない
・自分の思いを行動に結びつける

 
うんうん、この学生時代ケンちゃんの経験してきたことは
自分の幸せを考え、自分自身に問いかけ、自分にしかわからない答えを見つけ、
その思いを行動に結びつけている!!!!
 
モヤモヤしたり、落ち込んだりすると、
真剣に考え、向き合い、その思いを受けて必ず行動している
 
なんと、主体的に人生を過ごしているのか!
こんなに自分を人生の主役として生きているオトナはどれだけいるのか?
この社会に、
思い通りにいかないと誰かのせいにしたり、
私はこんな性格だから、こんな環境にいるからと考えることさえせず諦めている大人は少なくない
私もほんの少し前まではそうだった…
 
一大学生が社会に出る前にこんなに主役を張っている。
私は、自分自身に問いかけ自分だけの答えを出し、行動しまたそれを続けていくという
ケンちゃんの底知れぬパワーに衝撃を受けました。
そんなケンちゃんのパワーを多くの方に知ってもらいたい!伝わるといいな〜
 
ケンちゃんは4月から
地元千葉県を支えていくそうです!
わくわくエンジン®を千葉へ
未来の社会のため、ケンちゃん、頼りにしていますよ〜!

会場風景

 

おわりに

学生のみなさま
ご卒業おめでとうございます&新しい道へいってらっしゃーい!
キーパーソン21のいろんなオトナは
みんなが遊びにきてくれるのを、
また近況を報告してくれるのを心から楽しみに待っています。
 
2019春!新年度!オトナもわくわくして、日々進化して変態になっていきましょうね〜♪

集合写真

僭越ながら書いた人について

書いた人

今回レポートを担当させていただきました、うるちゃんです!
5歳の子どもに接していくヒントを探している時に、キーパーソン21を知りビビビっときました。

歴史のあるキーパーソン21の活動をより多くの方に伝えたいと思い、

レポートを書かせていただいています。

これからも噛み砕いた記事を(表現が稚拙ですが…w)お伝えしていきますので、

どうぞよろしくお願いします。

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